太湖船

投稿者:時空の旅人 - 2001/11/27 01:00

もし、実際にあった出来事・歴史が、間違った記録がされたら、多くの人々の犠牲が無駄になり、
同じ悲劇を繰り返す事になるかもしれない。

歴史は人類の立場に立って記録されるべきものである。 それは、我々すべてが人類と言う『ひとつの民族』だからである。

彼は、中国の前漢時代の役人の子として生まれ、20才の時、父の指示で戦国時代の記録を集め始めました。
その後、父の後をついで、歴史書の編集にあたりました。

紀元前99年に、友人の弁護をした事により、武帝の怒りをかい、宮刑(刑罰)にされました。
数年後、許されて、十数年の月日をかけ、130巻におよぶ『史記』を完成させました。

司馬遷(しばせん)【紀元前145-前86 ?】は、中国の古代史を伝記中心にまとめた歴史家として記録されています。
彼は、刑罰による屈辱(くつじょく)の中でも、歴史に残るその歴史書の編集にささげました。

武帝の作った政権は今はありません。 しかし、司馬遷の作った歴史書は、人類遺産として今もあります。
いつの世も、人類につくした人の名は、遺産と共に残る。 今も、過去も、これからも。


今では、偉大な歴史家として脚光をあびている司馬遷ですが、彼の生きている時は、彼自身は屈辱に耐えしのんでいたのかもしれない。
その苦しみも後世(こうせい)の人々は知る事になる。 偉大な人類遺産を残す人が、生きている間に、その栄誉を受けるとは限らない。

しかし、その功績は残り、後世の人々が、その努力に対して、時間と空間を越えて、感謝を送る事になる。
もし、あなたが、苦境の中にあるなら、彼と同じ道を歩いているのかもしれない。


「 太湖船 」 Copyright (C) 1998-2000 Toyoaki Shimada. All Rights Reserved.  http://www.midi-box.com
 中国民謡
世界平和の為の投票所 | 地震発生量の信号機