仲よしこみち

投稿者:時空の旅人 - 2001/10/07 18:00

西暦622年、ひとりの男が、この世を去りました。 彼の夢は争いの無い平和な国づくりでした。

彼の死と共に、その夢は消えようとしていました。

聖徳太子【574-622】が、生まれたころは、物部【もののべ】や蘇我【そが】などの豪族の勢力が強く、国は不安定でした。
豪族の勢力争いの末、聖徳太子は、推古天皇【すいこてんのう】のもと、摂政【せっしょう】になり、政治を行う事になりました。

彼は、隋【ずい:今の中国】に使者を送り、進んだ文化を取り入れました。
仏教を国内に広め、『十七条の憲法』を定めて、『冠位十二階の制度』を作りました。

622年、太子が死んだ時、まだ、彼の夢は実現していませんでした。
豪族の蘇我氏の蝦夷【えみし】や入鹿【いるか】は、武力で横暴に政治を支配していました。

太子の死後、23年後の645年、中大兄【なかのおおえの】皇子たちの『大化の改新』により、蘇我氏は滅びました。
こうして、天皇を中心とする平和な国が確立していく事になりました。

聖徳太子の『争いの無い平和な国づくり』の夢は、23年の時を越えて、実現する事になりました。
夢半ばで、倒れても気落ちする必要はない。 誰もが望む夢は、引き継がれていく。 昔も今も、これからも。

彼が言ったこの言葉は、1400年の時を越えて人類に訴えています。 『和(わ)をもって尊(とうと)しとなせ』

『十七条の憲法』--- 日本の最初の成文法で内容は、『平和を愛し争いをやめる事』や『平和の象徴の仏教の教えに従う事』など。


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 河村光陽作曲

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